2016.11.09更新

多くの方は、適切な治療を受けることで通常の社会生活が可能です。重症度により治療法は異なってきます。軽症の場合は、サラゾピリンやペンタサという比較的副作用が少ない薬を投与します。炎症が直腸や大腸の左半部に限局している時には、ペンタサやステロイド薬の注腸製剤を肛門から腸の中に注入して使用する場合もあります。
 重症の場合は入院し、サラゾピリンやペンタサの内服に加えてステロイド薬を注射します。腸管を安静にするために絶食し、中心静脈栄養が必要になることもあります。白血球除去療法を行ったり、免疫抑制薬を使用したりすることもあります。
 これらの治療で改善せず激しい症状が続く時や、たびたび悪化して社会生活にさしつかえるよう支障をきたす場合には、大腸を摘出する手術が必要になります。また潰瘍性大腸炎を発症して10年以上たつと、大腸がんの発生する危険性が高くなりますので、定期的な大腸カメラの検査が必要です。

投稿者: 医療法人社団 俊爽会