2021.05.27更新
機能性胃腸症(機能性ディスペプシア)
機能性ディスペプシアってなんですか?
機能性ディスペプシアとは、胃の痛みや胃もたれなどつらい症状が続いているにもかかわらず、内視鏡検査などを行っても器質的な異常がみつからない病気です。
この「機能性ディスペプシア」という病気は、近年になって新しく確立したものです。それまでは、機能性ディスペプシアの患者さんの多くは「慢性胃炎」や「神経性胃炎」と診断されていました。本来胃炎とは、胃の粘膜に炎症が起きている状態を表す言葉です。ところが、胃炎があっても症状があるとは限らず、逆に症状があっても胃炎が認められないこともあります。症状があってもそれを説明できる異常がさまざまな検査でも認められない場合、胃に炎症があるなしにかかわらず機能性胃腸症や機能性ディスペプシアと言われるようになりました。
機能性ディスペプシアの原因は、何でしょうか?
症状が起こる原因として
①胃の動きが悪い
②胃の伸縮性(柔らかさ)が低下している
③胃酸の刺激を受けやすくなっている
④ピロリ菌によるわずかな炎症が影響している
⑤脳が敏感に感じやすくなっている
などが考えられます。
また、ストレスも症状の悪化に少なからぬ影響を与えます。いずれの原因でも、胃に対する刺激を脳が敏感に感じているという点では一致します。
どんな症状が出るの?
体が疲れているときや、脂っこいものを食べた時、強いストレスを感じたときなどに、胃が痛んだり、胃がムカムカしたり、胃もたれをする事があります。
機能性胃腸症は、日本人の4人に1人は経験しているといわれるほど一般的な病気です。
生活習慣の改善をお勧めします。
・ゆっくり噛んで楽しく食事をしましょう。
・暴飲暴食せず、バランスよく食事しましょう 。
・辛いものや油の多い食事は控えるようにしましょう。
・過剰な飲酒、喫煙は控えましょう。
・適度に運動をしましょう
・過労、睡眠不足に気をつけましょう。
・ストレスをためないよう環境の改善や発散方法の確保をしましょう。