2016.07.28更新

胃がんが疑われると、まず血液検査や胃X線検査、内視鏡検査などを行い、病変の有無や場所を調べます。内視鏡検査では胃の内部を観察し、がんが疑われる病変があると生検にて詳しく病理診断します。胃がんの進み具合や転移を調べる検査としては、超音波検査(エコー検査)、CT検査などがあります。

 

血液検査では、血液に含まれているペプシノゲンという物質の量を測ることによって、胃がんの前段階ともいえる慢性萎縮性胃炎を診断する事ができます。 この胃炎の人がすべて「がん」になる訳ではありませんが、この胃炎粘膜を背景としてかなり高い確率で胃がんが発生することがわかっています。他には、CEAやCA19-9と呼ばれる腫瘍マーカーなどを検査します。多くの腫瘍マーカーには、正常な状態や良性の腫瘍の場合にも数値が上昇すること、がんがあっても必ず数値が上昇するとは限らないです。また、貧血を調べるために血液検査することがあります。

内視鏡検査では胃の内部を直接見て、がんが疑われる病変の場所や、その病変の広がりと深さを調べる検査です。病変があればその組織のごく一部を採取する生検(組織検査)を行い、顕微鏡でその組織を詳しく病理診断します。

胃の調子が悪く、胃がんが心配な方はご相談下さい。

 

投稿者: 医療法人社団 俊爽会

2016.07.27更新


胃がんの発生初期に、自覚症状を訴えることはほとんどありません。胃がんが大きくなり、胃液の分泌や胃の運動を障害するようになると、上腹部の痛み、吐き気、げっぷの頻発、漠然とした不快感といった症状が出たり消えたりするようになる事があります。

がんが食道につながる胃の入り口(噴門部)で大きくなった場合は、食物が噴門近くで停滞し、つかえ感、胸焼けなどの症状が出現します。

また、胃がんが十二指腸につながる胃の出口(幽門部)で大きくなった場合には、胃内容物の十二指腸への移送が障害されるため、胃内容物が停滞し、胃もたれ感や腹部膨満感、さらに吐き気・嘔吐などの幽門狭窄症状が出現します。

このような症状があっても、受診せずに我慢していると、胃がんによる症状は次第に強くなってきます。その結果、食事をすること自体が苦痛となり食欲不振に陥ります。そして、食事摂取量が低下して体重が減少して、やせが顕著になります。

さらに、がんの浸潤によって胃壁の組織が崩れ、持続的に出血するようになると、貧血、脱水などが起こり、めまいやふらつきが生じます。また、胃壁に穴が開き、酸性度の高い胃液を含んだ胃内容物街の外へ流出すると、腹膜炎など腹部臓器の炎症を引き起こします。

基本的に症状が出てからの胃癌は進行している場合が多く、やはり症状が出る前からの定期的な検査が大事でしょう。

 

投稿者: 医療法人社団 俊爽会

2016.07.26更新

胃がんの原因は何でしょうか?

胃がんの発生については多くの研究が行われており、喫煙や食生活などの生活習慣や、ヘリコバクターピロリ菌の持続感染などが胃がん発生のリスクを高めると言われています。食生活については、塩分の多い食品やインスタント食品の食べすぎ、お酒の飲みすぎ、野菜、果物の摂取不足が指摘されています。

日本人のヘリコバクターピロリ菌の感染率は、中高年で高く、若年層では近年低下傾向にあります。ヘリコバクターピロリ菌に感染した人のすべてが胃がんになるわけではありませんが、現在、除菌療法が胃がんにかかるリスクを低くすると言われています。感染していることがわかれば除菌療法が推奨され、定期的な胃の検診を受けることが勧められます。

当院では、胃カメラ検査にてピロリ菌検査が受けられ、除菌治療も行っております。

投稿者: 医療法人社団 俊爽会

2016.07.25更新

胃がんの分類はどのように分かれているの?

がん細胞を顕微鏡で観察した外見の分類では、胃がんのほとんどを腺がんが占めています。細胞の分化度は、大きく分類すると分化型と未分化型に分けられ、一般的に、分化型は進行が緩やかで、未分化型はがん細胞の増殖が速いため進行が速い傾向があると言われています。

未分化型は、特殊なタイプの胃がんであるスキルス胃がんだと誤解されることがありますが、未分化型であっても深達度(しんたつど)の浅い早期がんもあり、分化型でスキルス胃がんになることもあります。

がんの深さが粘膜下層までのものを「早期胃がん」、深さが粘膜下層を越えて固有筋層より深くに及ぶものを「進行胃がん」と言います。

投稿者: 医療法人社団 俊爽会

2016.07.19更新

胃がんは、胃の壁の最も内側にある粘膜内の細胞が、何らかの原因でがん細胞になって増殖を繰り返すことで生じる悪性腫瘍のことを言います

胃がん検診などで見つけられる大きさになるまでには、何年もかかるといわれています。大きくなるにしたがってがん細胞は胃の壁の中に入り込み、外側にあるしょうまくやさらにその外側まで侵食し、大腸や膵臓(すいぞう)にも広がっていきます。

胃がんは男性に多くみられる癌で、年代で見てみると50代~60代の人に集中しています。健康診断や人間ドックの普及により早期で胃がんを発見できるようになってきました。そのため胃がんで亡くなる方は、減少傾向にあります。治癒率も早期発見であれば95%と言われています。

定期的な検査を受けて早期発見に努めましょう。

投稿者: 医療法人社団 俊爽会

2016.07.13更新

 アニサキスはに感染しないためにはどうしたらいいの?

 

 ・新鮮な魚介類を生食しないこと。

 ・60℃1分以上の熱処理

 ・マイナス20℃で24時間以上の凍結

 ・魚介類を生食する際には、より新鮮なものを選び早期に内臓を除去し、低温(4℃以下)で保存すること。

 ・生食用に調理する際には魚をよく見て調理すること。特に、内臓に近い筋肉部分(ハラス)は注意すること。

 ・アニサキスは、傷を受けると胃や腸壁への侵入性が著しく低下するので、調理する際は細かく刻むこと。

 

予防効果の期待出来ないもの

 ・よく噛んで食べる。

 ・薄く切る。

 ・薬味(しょうが、わさび、にんにく)

 ・お酢でしめる。

 

 

投稿者: 医療法人社団 俊爽会

2016.07.12更新

 治療ってどんなことするの??

 

  胃アニサキス症の場合、内視鏡で虫を摘出します。当院でもアニサキスの摘出を行っています。虫を取り出してしまえば痛みは消えます。もっとも、アニサキスは人体中では1週間程度で死んでしまうので、虫を摘出できなくても対症療法だけで治ります。
 ただし、虫が腸管から外に出て症状を起こしているなら、駆虫薬(くちゅうやく)(メベンダゾール)を内服します。 

 当院では内視鏡検査の予約状況にもよりますが、即日内視鏡にてアニサキスの摘出を行う事もあります。

 確認できなくても新鮮なイカなどを食べていてこの病気が強く疑われる場合には、薬の投与によって症状は軽快し、予後は良好です。

投稿者: 医療法人社団 俊爽会

2016.07.11更新

アニサキス症の症状とは・・・

 

 新鮮な魚介類を食べて3〜4時間後に、激しい腹痛、嘔吐、吐き気の症状が出ます。嘔吐では胃液のみしか出ず、下痢は認められないことが食中毒と異なる点です。これはアニサキスの虫体が胃壁や腸壁に侵入する時に生ずる症状です。半日から、長い時は1週間くらいたって腹痛に見舞われることもあり、この時は腸に虫が侵入していると考えられます。
 じんま疹のような発疹やかゆみが現れることがあります。

 

投稿者: 医療法人社団 俊爽会

2016.07.09更新

 アニサキス症ってどうしたらかかるの?

 

 サバ、サケ、ニシン、スルメイカ、イワシ、サンマなどを生食することで感染することが多いようです。

 その他、ホッケ、メジマグロ、キンメダイ、サワラ、アイナメにも寄生しています。

 アニサキスが寄生した上記の魚介類を生又は生に近い状態で食べると、アニサキスがヒトの胃や腸壁に侵入し胃腸炎を起こします。

 アニサキスの寄生した生餌を与えていた場合などを除き、養殖魚にはアニサキスの寄生がほとんど認められていないようです。

投稿者: 医療法人社団 俊爽会

2016.07.08更新

 

 激しい腹痛で来院し、胃カメラの検査を行うとアニサキス症だったという患者さんは珍しくありません。

 アニサキスは、海産動物に寄生する寄生虫です。

 アニサキスに寄生された魚類やイカをクジラやイルカが食べることで、アニサキスはクジラやイルカの体内で成虫になります。

 成虫の体長は10-35mm位です。

 肉眼でもはっきり見えます。

 

投稿者: 医療法人社団 俊爽会

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