2016.06.19更新

ピロリ菌の治療は内服で行います。

ピロリ菌を薬で退治することを除菌といいます。ピロリ菌の除菌により、症状が改善したり病気の予防となる場合があります。

日本ヘリコバクター学会のガイドラインでは、ピロリ菌に関連する疾患の治療、予防のため、ピロリ菌感染者のすべてに除菌療法を受けることが強く勧められています。
ほとんどのピロリ菌感染者は、症状もなく健康に暮らしています。

<除菌療法の対象となる方>

①ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎の方

②胃潰瘍または十二指腸潰瘍の方

③胃MALTリンパ腫の方

④特発性血小板減少性紫斑病の方

⑤胃がん治療を受けた方で、ピロリ菌に感染している方

 当院では、早めの胃カメラ検査での確認ができます。胃の粘膜の萎縮が進む前に、早く除菌した方ががんの発生をより抑えることができるので、早めの検査をおすすめしています。

 

投稿者: 医療法人社団 俊爽会

2016.06.17更新

胃がんとピロリ菌は密接に関係しているといわれています。

1994年にWHO(世界保健機構)は、ピロリ菌は「確実な発がん因子」と認定しました。これは、タバコやアスベストと同じ分類に入ります。
ピロリ菌の感染が長期間にわたって持続すると、胃の粘膜がうすくやせてしまう「萎縮」が進行し、一部は胃の粘膜が変化する腸上皮化生が起こり、胃がんを引き起こしやすい状態になります。

 

投稿者: 医療法人社団 俊爽会

2016.06.16更新

胃潰瘍、十二指腸潰瘍の患者さんでは、ピロリ菌に感染している方が多くいます。

これまで、胃潰瘍や十二指腸潰瘍になると、薬で胃酸の分泌を抑える治療を行っていましたが、治療しても、再発の多い、やっかいな病気と考えられており、再発を防ぐため長期にお薬を服用せざるを得ない(維持療法の)患者さんが多くいました。
しかし、ピロリ菌をやっつけると慢性胃炎、胃潰瘍・十二指腸潰瘍の多くの患者さんで再発しにくくなることがわかってきました。

投稿者: 医療法人社団 俊爽会

2016.06.15更新

ピロリ菌が胃の粘膜に感染すると炎症が起こります。

感染が長く続くと、胃粘膜の感染部位は広がっていき、最終的には胃粘膜全体に広がり、慢性的な胃の炎症を引き起こし、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因となります。

慢性的な胃の炎症が長期間続くと、胃の粘膜の胃液や胃酸などを分泌する組織が減少し、胃の粘膜がうすくやせてしまう「萎縮」が進み「萎縮性胃炎」という状態になります。「萎縮性胃炎」になると、胃液が十分に分泌されないため、食べ物が消化されにくく、食欲不振や、胃もたれの症状があらわれることがあります。萎縮性胃炎はがんの発生母地となり、正常粘膜に比べ、がんが発生する可能性が高くなります。

 

投稿者: 医療法人社団 俊爽会

2016.06.14更新

ピロリ菌に感染するとどうなる?

ピロリ菌に感染すると、ピロリ菌がつくりだす酵素ウレアーゼと胃の中の尿素が反応して発生するアンモニアなどによって直接胃の粘膜が傷つけられたり、ピロリ菌から胃を守ろうとするための生体防御反応である免疫反応により胃の粘膜に炎症が起こります。ピロリ菌に感染している状態が長くつづくことで、潰瘍や癌など、さまざまな病気を引き起こす可能性もあります。

投稿者: 医療法人社団 俊爽会

2016.06.10更新

ピロリ菌はどのように胃に入り込むのでしょうか?

どのような感染経路であるかはまだはっきりわかっていません。
ただ、口から入れば感染することは間違いないようです。大部分は飲み水や食べ物を通じて、人の口から体内に入ると考えられています。

生水を飲むと、ピロリ菌に感染してしまうのでしょうか?

わが国では、上下水道が十分完備されていなかった戦後の時代に生まれ育った団塊の世代以前の人のピロリ感染率は約80%前後と高いのですが、現在は生活環境が改善され、生活習慣も衛生的に変化してきたため、ピロリ菌保菌者は減少傾向。現在は国民の約半数程度の感染に減少しているとされています。

性的接触では感染しないと考えられていますが、ペットからの感染についてはまだはっきりとわかっていません。

最近では母から子へなどの家庭内感染が疑われていますので、ピロリ菌に感染している大人から小さい子どもへの食べ物の口移しなどには注意が必要です。

 

 

投稿者: 医療法人社団 俊爽会

2016.06.09更新

ピロリ菌はなぜ強いの?

胃の中には、胃液が分泌されています。胃液には、金属でも溶かしてしまう強い酸(塩酸)が含まれているため、胃の中は強い酸性で、通常の菌は生きられません。

ピロリ菌が活動するのに最適なpHは6~7で、4以下では、ピロリ菌は生きられません。それなのに、なぜピロリ菌は胃の中で生きていけるのでしょうか?
秘密はピロリ菌が出している「ウレアーゼ」という酵素にあります。この酵素は胃の中の尿素を分解してアンモニアを作りだします。アンモニアはアルカリ性なので、ピロリ菌の周りが中和され、胃の中でも生き延びることができるのです。

投稿者: 医療法人社団 俊爽会

2016.06.08更新

皆さんピロリ菌とは何かご存知ですか?

ピロリ菌は、胃の粘膜に住みつく、らせん形をした菌です。主に胃や十二指腸などの潰瘍やがんの原因になります。強い酸性の胃酸から胃を守るはたらきがある表層粘膜の中で動きまわるので、胃酸攻撃に負けずに生きることができます。

子供の頃に感染し、一度感染すると多くの場合、除菌しない限り胃の中に住みつづけます。ピロリ菌に感染すると、炎症が起こりますが、この時点では、症状のない人がほとんどです。

投稿者: 医療法人社団 俊爽会

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